この記事では、変動金利型の住宅ローンで知っておきたい「5年ルール」と「125%ルール」をわかりやすく解説するとともに、住信SBIネット銀行で変動金利を選択した場合にこれらのルールが適用されるのかを、2026年6月時点の情報で整理します。あわせて、両ルールの注意点も見ていきましょう。
2024年後半以降、メガバンク・地方銀行など国内の大半の金融機関が住宅ローンの金利引き上げを進めており、ネット銀行も例外ではありません。日本の住宅ローンは、いよいよ「金利のある時代」へと大きく動き出しています。その流れは、ネット銀行大手である住信SBIネット銀行でも同様です。
金利上昇を心配する声は日々高まっていますが、それでも今の日本で住宅ローンを借りている人の大半は「変動金利」を選んでいるとみられます。変動金利型を選んだ場合の最大の懸念点は、返済期間中に金利が上昇し、支払い利息と総返済額が増えることでしょう。
その対策としては固定金利タイプへ借り換える方法もありますが、「より金利が低い変動金利タイプに借り換える」という方法もおすすめです。多くの金融機関は「これから借りる人の金利は低いのに、すでに借りている人の金利は引き上げる」という対応を取りがちです。いわば“釣った魚に餌をあげない”状態ですね。こうした状況に負けないためには、自らの意思で借り換えを検討することも大切です。
通常、変動金利タイプの金利は半年ごとに見直されます。金利の引き上げ判断は金融機関側が握っており、経済状況・金利環境に応じて引き上げが行われます。普通に考えれば、金利が上がれば利息が増え、利息が増えれば毎月の返済額も増えます。ところが住宅ローンでは、多くの金融機関がこのリスクを緩和するため、「5年ルール」と「125%ルール」という返済額をコントロールする仕組みを採用しています。
このルールがあることで、変動金利を選んでも、ある程度は安心して返済を続けられるようになっています。ただし、すべての銀行がこれらのルールを採用しているわけではありません。では、住信SBIネット銀行の変動金利住宅ローンでは、この「5年ルール」と「125%ルール」が適用されるのでしょうか。
※この2つのルールが適用されるのは「変動金利タイプ」で「元利均等返済」を選んだ場合のみです。他の金利タイプや元金均等返済では適用されません。また、2025年12月18日には住宅ローン契約規定が改定され、見直しの基準など細部が変更されています。契約日によって取扱いが異なる場合があるため、最新の内容は必ず住信SBIネット銀行の公式サイトでご確認ください。
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日本の住宅ローン業界を引っ張ってきたネット銀行が住宅ローンの金利を大幅に引き上げ、その後、覇権を取り戻す為に頑張っていてメガバンクの住宅ローンの金利も上昇傾向です。そんな状況で注目を集めているのがSBI新生銀行の住宅ローンです。2025年10月に始まったSBIハイパー預金口座開設者限定のプログラムで変動金利タイプの金利を年0.990%~とし、業界最安値水準の低金利での提供を続けています。変動金利で1%を超えるような銀行が多い中、今、非常に注目を集めています。
- 変動金利タイプは年0.990%~(金利優遇プログラム適用時)
- 新規借り入れ・借り換えに対応。
- SBIハイパー預金は口座を作るだけでOK(SBI証券で実際に投資する必要はないのでリスクなし)
- 住宅ローンの申込時点でSBIハイパー預金の口座を持っていなくても契約までに開設すればOK
住宅ローン(変動金利)の5年ルールとは?
5年ルールは、市場金利の上昇によって変動金利タイプの基準金利が上がっても、住宅ローン実行後の最初の5年間は毎月の返済額を変えないように固定するというルールです。
注意してほしいのは、その5年間も金利自体は変わる可能性があるという点です。金利が変わっても返済額は据え置き、返済額の見直しを5年ごとに行う、という仕組みに少し違和感を覚えるかもしれませんが、少なくとも最初の5年間の返済額は確定され、5年後に調整された返済額がその後の5年間維持されることになります。
住宅ローン(変動金利)の125%ルールとは?
125%ルールとは、変動金利型住宅ローンにおいて、5年ルールにより毎月の返済額を見直す際でも、返済額の増加幅をそれまでの返済額の125%以内に抑えるという仕組みです。たとえば、これまでの毎月返済額が100,000円だった場合、見直し後の返済額は最大でも125,000円までに制限されます。
このルールがあることで、金利が急上昇した場合でも、毎月の返済額が一気に大きく増えることを防ぎ、家計への急激な負担増を避けやすくなります。変動金利を利用する方にとっては、一定の安心材料となる仕組みと言えるでしょう。
ただし注意点として、125%ルールは返済額の増加を抑える仕組みであり、金利上昇そのものを防ぐものではありません。金利上昇幅が大きい場合には、利息分の支払いが増えて元金の減りが遅くなり、いわゆる未払い利息が発生する可能性もあります。
なお、5年ルールおよび125%ルールは元利均等返済に適用される仕組みであり、元金均等返済には適用されません。返済方法を選ぶ際には、この点も踏まえて検討することが大切です。
5年ルール、125%ルールのメリット
住宅ローンを変動金利で契約した場合、金利が上昇すると返済額も増えるのではと心配になりますが、多くの金融機関はこのリスクを軽減するために5年ルールと125%ルールを設けています。
たとえば、子どもの学費などで数年は返済額を増やしにくいといった状況でも、5年間は返済額が変わらない猶予があるため、その間に収支を改善したり、家計を見直したりする時間を持てます。さらに、6年目以降も元の返済額の125%までしか増えないので、返済額が一気に倍になるようなことはありません。
このように、5年ルールと125%ルールは、変動金利型住宅ローンにおける返済額の急激な増加を抑え、金利変動による不安を和らげながら、安心して家計を管理できる仕組みです。
5年ルール、125%ルールのデメリット
これまで説明したとおり、5年ルールや125%ルールは短期的に返済額の急激な上昇を抑える役割を果たしますが、注意すべきデメリットも存在します。
まず認識しておきたいのは、5年ルールや125%ルールで返済額が一時的に変わらなくても、最終的にはローンの完済が求められるという点です。急激に金利が上昇した場合、これらのルールにより一時的に返済額の増加は緩和されますが、支払いが猶予されたからといって利息分の返済がなくなったわけではありません。
場合によっては、住宅ローンの終盤になって想定外の大きな金額(未払い利息)を返済しなければならない可能性も出てきます。
つまり5年ルールや125%ルールは、「返済額の増加を緩やかにする」ものであり、「総返済額そのものを減らす」わけではない、という点に注意が必要です。(※正確にはデメリットというより「注意点」になります。)
このように、5年ルールや125%ルールが適用される場面では、当面は返済額が安定していても、将来的に返済額が増える可能性があることを意識しておくことが大切です。住宅ローン以外にもまとまった支出が想定される家庭では、余裕のあるうちに貯蓄を確保するなど、万が一に備えた家計管理を心がけましょう。
住信SBIネット銀行には5年ルール、125%ルールは存在する?
前述のとおり、住信SBIネット銀行の住宅ローンにも5年ルール・125%ルールがあり(変動金利・元利均等返済の場合)、他の銀行と同様に金利が著しく上昇した際に適用されます。これにより、返済額の急激な増加を抑えながら、安心して返済を続けることができます。
具体的には、5年ごとの金利見直しのタイミングで、前回の返済額の125%を限度に返済額が見直されます。なお、契約日(2025年12月18日の契約規定改定の前後など)によって見直しの基準が異なる場合があるため、詳細は公式サイトでご確認ください。
125%ルールが適用される状況ってどんなとき?
5年ルールは「最初の5年間の返済額が一定」ということで理解しやすいかと思いますが、125%ルールが適用される状況はイメージしづらいという人も多いでしょう。
100,000円の返済額が125,000円まで上昇する、つまり毎月の返済額が125%に達するというのは、どのくらいの金利上昇が起きている状況なのでしょうか。
大まかなイメージですが、当初0.5%の変動金利で借り入れしている人であれば、借入後に変動金利が2.0%ぐらいまで上昇すると、125%ルールが発動されることになります。
つまり変動金利が上昇局面に入っても、2%を超える程度まで大きく上がらなければ、125%ルールの効果は発揮されない、という計算になります。
まとめ
多くの金融機関が「5年ルール」や「125%ルール」を採用していますが、一部の銀行ではこれらのルールを採用していない変動金利の住宅ローンも存在します。たとえばSBI新生銀行は、変動金利の元利均等返済であっても5年ルール・125%ルールを設けていません。こうしたタイプのローンでは、5年間の返済額固定がなく、金利見直し時に市場金利が上がっていれば、その影響が直ちに返済額へ反映されます。その結果、金利が急上昇すれば返済額も大きく増えるリスクがあります。
一方で、返済額の固定期間や上昇率の制限がないため、未払い利息が発生しにくく、住宅ローンの終盤に未返済分を一括で支払うような事態は起こりにくいというメリットもあります。SBI新生銀行のように、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応し、こうした返済の仕組みをあらかじめ分かりやすく示している銀行は、検討に値する選択肢の一つと言えるでしょう。
したがって、どちらのタイプの住宅ローンを選ぶかは、個々の家計状況やリスク許容度によって異なります。5年ルールや125%ルールがあるローンは短期間の金利変動から保護されるメリットがある一方、長期的には最終的な返済総額が増える可能性があります。ルールを採用していないローンは、金利が安定している時期には有利ですが、金利が上昇した場合の影響を即座に受けます。
住宅ローンを選ぶ際は、これらの特性を理解し、自分の返済能力、将来の収入見込み、そして市場の金利動向を踏まえて、ご自身が納得できる選択をすることが重要です。