神奈川銀行の住宅ローンは、ネットからは申し込めません。仮審査の申込みから契約まで店頭で手続きし、申し込めるのは同行の営業区域内に住んでいるか勤めている人です。
返済期間を最長50年にできるのは「ベストセレクトプラス」で、住宅以外の消費性資金も一緒に借りられる「コンビネーション」は40年までです。2つの商品は金利の引下げの有無も違います。
仮審査から契約まで、来店は少なくとも3回
神奈川銀行の住宅ローンは、申込みの窓口が店頭に限られています。商品ページの流れでは、仮審査の申込みで店頭へ行き、本審査と契約の手続きでも来店が必要です。
審査の結果は、仮審査・本審査ともに電話かメールで届きます。来店の回数は少なくとも3回で、平日に休みを取りにくい人は、申込みの前に来店の日程を組んでください。
- 仮審査の申込み(店頭)
- 本審査の申込み(来店して契約関連の資料を確認)
- 契約とローンの実行(来店して手続き)
必要書類は、窓口か本店のローンセンターに問い合わせると案内を受けられます。ネット銀行のように書類をアップロードして進める方法は用意されていません。
申し込めるのは営業区域に住むか勤める人、店舗は神奈川県内だけ
借りられる人の条件には、営業区域内に住んでいるか勤めていることが入っています。神奈川銀行の店舗は34店(2026年3月現在)で、横浜市・川崎市・藤沢市・相模原市など、すべて神奈川県内にあります。
東京に住んでいても、神奈川県内の勤め先に通っていれば条件に当てはまる場合があります。自分が対象になるかは、最寄りの支店に住所と勤務先を伝えると分かります。
ほかの条件は、前年の年収が200万円以上、勤続1年以上(自営業は営業年数2年以上)、返済比率40%以内です。返済比率の考え方は住宅ローンの審査基準の解説で紹介しています。
神奈川銀行は2023年6月に横浜銀行の完全子会社になり、いまは横浜フィナンシャルグループの一員です。両行は合併しておらず、住宅ローンの商品も別々に用意されています。
ベストセレクトプラスは50年、コンビネーションは40年まで
2つの商品は、借入期間と使い道、保証会社が違います。商品ページの商品概要に書かれた条件は、下の表のとおりです。
| 項目 | ベストセレクトプラス | コンビネーション |
|---|---|---|
| 使い道 | 住宅の購入・他行からの借換え | 住宅の購入・他行からの借換え+消費性資金(500万円以内) |
| 融資額の上限 | 2億円 | 1億3,000万円 |
| 借入期間 | 2年以上50年以内 | 2年以上40年以内 |
| 保証会社 | かんそうしん・全国保証 | かんそうしん |
| 申込時と完済時の年齢 | かんそうしん:18歳以上70歳未満・完済85歳未満 全国保証:18歳以上65歳未満・完済85歳未満(実行時40歳以上は完済80歳未満) |
18歳以上70歳未満・完済82歳未満 |
| 金利の引下げ | あり(最大1.80%) | なし |
| 保証取扱手数料 | 44,000円〜55,000円(税込) | 44,000円(税込) |
コンビネーションは、今ある消費性ローンの借換えも含めて、住宅ローンと同じ年数で借りられます。その代わり金利の引下げが付かず、店頭表示金利で借りることになります。
消費性ローンを一本にまとめても、住宅部分の金利が高ければ総額は増えることがあります。まとめる前に、ベストセレクトプラスで住宅部分だけを借りた場合と返済額を比べてください。
50年を組めるのは、申込時おおむね34歳まで
ベストセレクトプラスの完済時の年齢は85歳未満です。逆算すると、50年の返済期間を選べるのは申込時の年齢がおおむね34歳までの人に限られます。
期間を延ばすと毎月の返済は軽くなりますが、利息を払う年数も延びます。3,000万円を年1.575%で借り、金利が変わらないと仮定して40年と50年を比べました。
| 借入期間 | 毎月の返済額 | 総返済額 |
|---|---|---|
| 40年 | 約8.4万円 | 約4,045万円 |
| 50年 | 約7.2万円 | 約4,337万円 |
元利均等返済・ボーナス返済なし・金利は全期間一定と仮定した試算。保証料・手数料は含みません。
50年にすると、毎月の負担は約1.2万円減り、総返済額は約290万円増えます。申込時34歳なら完済は84歳前後になるため、定年後の返済をどうするかも決めておかないと、老後の家計に返済が重く残ります。
50年ローンの年齢条件と上乗せ金利の違いは、50年住宅ローン4社の比較で解説しています。
変動金利は最大1.80%の引下げで年1.575%
神奈川銀行の住宅ローン金利は、2026年10月1日現在、下の表のようになっています。最大の引下げが付くのはベストセレクトプラスだけで、コンビネーションは店頭表示金利です。
| 金利タイプ | 店頭表示金利 | 最大の引下げ後(ベストセレクトプラス) |
|---|---|---|
| 変動金利 | 年3.375% | 年1.575% |
| 固定2年 | 年4.650% | 年2.850% |
| 固定3年 | 年4.800% | 年3.000% |
| 固定5年 | 年5.150% | 年3.350% |
| 固定10年 | 年5.800% | 年4.000% |
神奈川銀行の各種金利情報(2026年10月1日現在)をもとに作成。
引下げは取引の内容で決まり、給与振込か年金の受取口座の指定で年0.40%、積立投信の月1万円以上で年0.20%などです。取引による引下げは最大0.60%で、残りは返済比率などをもとに決まります。
そのため、最大の1.80%が付くかどうかは審査が終わるまで分かりません。4,000万円を35年で借りる場合、年1.575%なら毎月約12.4万円、店頭表示の年3.375%なら約16.2万円です。
変動金利は年2回見直され、返済額は5年ごとに変わります。見直し後の返済額は前の1.25倍までです。期間が終わっても残高があれば、原則として期日に一括で返す必要があります。
神奈川銀行は9月24日、短期プライムレートを11月2日から年3.95%に上げると発表しました。住宅ローンの変動金利の基準は、短期プライムレートではなく同行が定める住宅ローン短期プライムレートで、発表文に住宅ローンの記載はありません。
借入時の費用は手数料のほかに保証料がかかる
借入時には、保証会社に払う保証取扱手数料と保証料のほか、銀行に払う手数料が要ります。保証料は借入額と期間で変わり、金額は窓口での案内です。
- 不動産担保事務取扱手数料:33,000円(税込)
- 変動金利制度手数料:22,000円(税込)
- 保証取扱手数料:44,000円〜55,000円(税込)
- 保証料:借入額・期間による
このほか、印紙代や登記の費用、借換えなら今のローンの繰上返済手数料もかかります。神奈川銀行で今借りているローンからの借換えはできません。
団信は、保証会社が指定する団体信用生命保険に入ります。がんなどの疾病保障を付けられるかは商品概要に書かれていないため、病気への備えを重視する人は相談の際に窓口で聞いてください。
横浜で比べるならドコモSMTBネット銀行の対面相談コース
神奈川銀行と同じく店舗で相談しながら借りられるのが、ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)の対面相談コースです。銀行代理業者のSBIマネープラザが窓口で、神奈川では横浜の店舗で相談できます。
ネットで申し込むWEB申込コースは、仮審査の受付を2026年10月30日17時で終える予定です。11月以降にこの銀行で借りる人は、対面相談コースから申し込みます。
| 項目 | 神奈川銀行(ベストセレクトプラス) | ドコモSMTBネット銀行(対面相談コース) |
|---|---|---|
| 申込みの窓口 | 神奈川県内の支店(店頭のみ) | SBIマネープラザの店舗(神奈川は横浜) |
| 借入期間 | 2年以上50年以内 | 1年以上50年以内 |
| 申込時と完済時の年齢 | 18歳以上70歳未満・完済85歳未満(かんそうしん) | 18歳以上65歳以下・完済80歳未満 |
| 35年を超える期間の上乗せ | 商品概要に記載なし(窓口で確認) | 35年超〜40年で年0.070%、40年超〜50年で年0.150% |
| 保証料 | 借りる人が負担 | 銀行が負担 |
| 事務取扱手数料 | 33,000円(税込)ほか | 融資金額の2.2%(税込) |
| 上乗せなしで付く保障 | 保証会社指定の団信 | 一般団信と全疾病保障、借入時50歳以下は3大疾病保障特約(50%) |
| 一部繰上返済の手数料 | 商品概要に記載なし(窓口で確認) | 0円 |
| 変動金利(2026年10月) | 年1.575%〜(最大の引下げ後) | 年1.600%〜(通期引下げプラン・物件価格の80%以内) |
ドコモSMTBネット銀行は、SBIマネープラザの商品ページと同行の住宅ローン商品概要説明書(2026年8月3日現在)をもとに作成(2026年10月22日確認)。
50年の返済期間はどちらも選べますが、年齢の幅は神奈川銀行が広くなっています。ドコモSMTBネット銀行は完済80歳未満のため、50年を組めるのは申込時おおむね29歳までです。
一方で、保障と保証料ではドコモSMTBネット銀行に分があります。全疾病保障が上乗せなしで付き、50歳以下なら3大疾病で残高の半分が保障され、保証料も銀行が負担します。
ただし、ドコモSMTBネット銀行の事務取扱手数料は融資金額の2.2%で、4,000万円なら88万円です。審査の結果で金利が最大年0.55%上乗せされる場合もあり、神奈川銀行の保証料を含めた総額と比べて決める必要があります。
ドコモSMTBネット銀行の金利や団信の全体は、ドコモSMTBネット銀行の住宅ローンの解説で紹介しています。SBIマネープラザでは、SBI新生銀行の住宅ローンも相談できます。
神奈川銀行の窓口で保証料の見積りが出たら、同じ借入額でドコモSMTBネット銀行の総額も出しておくと比べやすくなります。SBIマネープラザの横浜の店舗では、対面相談コースの仮審査まで担当者と進められます。
神奈川銀行で借りるか決めるまでの順番
神奈川銀行の住宅ローンは、商品の選び方と、来店の日程を組めるかで向き不向きが分かれます。
- 営業区域内に住んでいるか勤めているかを、最寄りの支店で確かめる
- 消費性ローンをまとめないなら、引下げの付くベストセレクトプラスで申し込む
- 40年を超える期間を考えるなら、申込時の年齢と完済時の年齢を先に計算する
- 保証料の見積りをもらい、手数料と合わせた総額で他行と比べる
同じ神奈川を地盤とする銀行では、横浜銀行の対象エリアと団信6種の上乗せ金利の記事も参考になります。超長期のローンや金利の上昇に備える考え方は、国土交通省の住宅ローンの金利リスクに関する案内にまとめられています。
金利と商品の条件は月ごとに見直されるため、最新の状況は各金融機関の発表でご確認ください。