SBI新生銀行の住宅ローンには、事前審査(仮審査)がありません。1回の審査申し込みから契約まで進む方式で、公式は申し込みから最短1ヵ月半で借り入れできると案内しています。そのぶん、申し込みの時点で本審査用の書類を一式そろえる必要があります。
申込条件は、申込時の年齢が20歳以上65歳以下で完済時80歳未満、前年度税込年収300万円以上の正社員または契約社員です。自営業は業歴2年以上・2年平均300万円以上の所得が条件で、会社員の勤続年数は公式の申込条件に書かれていません。
金利面では、2026年10月1日に変動金利(半年型)の基準金利を年0.350%引き上げ、年2.650%としました。10月に契約する場合の変動金利は通常金利で年1.430%、SBIハイパー預金の優遇を使うと年1.340%です(2026年10月1日現在)。
SBI新生銀行の住宅ローンとは
SBI新生銀行の「パワースマート住宅ローン」は、審査の申し込みから契約まで来店せずに進められるネット完結型の住宅ローンです。保証料は原則不要で、一部繰上返済の手数料は0円です。
団体信用生命保険(団信)は、金利の上乗せがない一般団信と全疾病保障付団信、年0.1%の上乗せで残高の100%を保障するガン団信の3つから1つを選びます。加入年齢の条件は後の章で説明します。
外国籍の人(永住許可がある、または配偶者が連帯保証人になる等の条件付き)や、転職から日が浅い人も申込条件の上では対象に入ります。先に新居を買う「買い先行」の住み替えにも対応しています。
適用金利は契約日の金利で決まる
| 金利タイプ | 通常金利(2026年10月契約分) | 自己資金優遇金利(新規借り入れのみ) |
| 変動金利(半年型) | 年1.430% | 年1.410% |
| 変動金利(半年型)+SBIハイパー預金の優遇 | 年1.340% | 併用不可 |
| 当初固定金利 10年 | 年3.400% | 年3.380% |
| 当初固定金利 20年 | 年4.150% | 年4.130% |
| 長期固定金利 31〜35年 | 年4.350% | 年4.330% |
※2026年10月1日現在・公式サイトにて確認。変動金利の通常金利は、基準金利 年2.650%から引下げ幅 年1.220%を差し引いた水準です(自己資金優遇の引下げ幅は年1.240%)。
金利は原則として毎月見直され、適用されるのは申込時ではなく契約日(条件確定日)の金利です。申し込んだ月と契約する月がずれれば、その間の改定がそのまま反映されます。
表にある2種類の優遇は併用できません。それぞれの対象は次のとおりです。
- 自己資金10%以上の金利優遇は、借入金額が物件購入価格と建築請負価格の合計の90%以内の人が対象です。変動・当初固定・長期固定のいずれにも使え、当初の借入期間が終わった後も引下げ幅の優遇が続きます。借り換えは対象外です。
- SBIハイパー預金開設者限定の金利優遇プログラムは、契約手続き内容の確定までにSBIハイパー預金を開設し、変動金利(半年型)で借りる場合に当初の借入金利が年0.09%下がります。借り換え・リフォーム資金も対象ですが、当初固定・長期固定と、自己資金10%以上の優遇を使う人は対象外です。
SBIハイパー預金の開設手順や優遇の条件は、SBI新生銀行の住宅ローン金利0.09%優遇とSBIハイパー預金の条件で取り上げています。
変動金利の見直しと、返済額に反映される時期
変動金利(半年型)で借りた後の利率は、毎年5月1日と11月1日を基準日に年2回見直されます。新しい利率は基準日の翌月(6月・12月)の約定返済日の翌日から適用されます。半年毎増額返済(ボーナス返済)月を7月・1月に設定している人は、7月・1月の約定返済日の翌日からです。
10月1日の基準金利の引き上げも、この仕組みで返済中の人に届きます。公式の案内では、6月26日までに変動金利(半年型)で借り、ボーナス返済なしか6月・12月設定の人は2027年1月返済分から新しい利率が反映されます。ボーナス返済月が7月・1月の人は2027年2月返済分からです。
SBI新生銀行は、変動金利に「5年ルール」「125%ルール」を採用していません。利率が変われば毎月の返済額もその都度見直されるため、未払利息は生じません。その代わり、金利が上がった分はその時点の家計で受け止めることになります。
仕組みの詳細はSBI新生銀行の住宅ローンは5年ルール・125%ルールなし|仕組みと注意点で解説しています。
背景には日銀の利上げがあります。日銀は2026年9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げました(日本銀行)。次の会合は10月29・30日で、結果はまだ決まっていません。
基準日や返済額への反映時期は銀行ごとに違います。自分のローンがどの方式かは、契約書と返済予定表で確認するのが確実です。
事前審査(仮審査)はなく、1回の審査で結論が出る
SBI新生銀行は、事前審査と本審査を分けず、1回の審査申し込みで結論を出します。公式の「お借り入れ・お借り換えの流れ」でも、審査お申し込み、必要書類提出、ご契約手続き(内容の確定)、お借り入れの一本道で案内されています。
多くの銀行は、簡易な仮審査を通った人だけが本審査に進む二段構えです。審査が1回で完結する方式には、次の特徴があります。
- 書類のやりとりが一度で済み、融資決定までの時間を縮めやすい方式です。本審査の結果を早く知りたい人に向いています。
- 申し込みの時点で本審査用の書類を一式そろえる必要があります。融資可能額だけを先に知りたいという使い方はしにくくなります。
- 他行と比べながら進めるなら、他行の仮審査を先に済ませておくと日程を合わせやすくなります。
審査に必要な書類の案内は、申し込みから約5営業日を目安に発送されます。審査期間は申込内容によって異なるため、物件の引き渡し日から逆算して申し込む時期を決めてください。
申し込みから融資実行までの流れ
1.審査の申し込み
Webフォームに年収、勤務先、借入希望額、物件情報などを入力して申し込みます。SBI新生銀行の口座がなくても申し込め、審査の過程で総合口座パワーフレックスが開設されます。入力内容は途中保存ができます。
2.必要書類の提出
申し込みから約5営業日を目安に、審査に必要な書類の案内が届きます。本人確認書類、源泉徴収票や確定申告書、物件関連書類などをマイページからアップロードします。書類の提出とあわせて、団信の申し込みも必要です。
3.審査
返済比率(年収に対する返済額の割合)、信用情報、物件の担保評価などを総合的に判断します。公式は、審査結果によっては借入利率などの条件が希望に沿わない場合があると案内しており、希望額どおりに満額が出るとは限りません。
公式の手数料ページには、審査結果によって全国保証株式会社の保証を付けるよう提案する場合があると明記されています。その場合の保証料は一律ではなく、「保証料は原則不要」には例外があります。
申し込み時点で口座を持っていない方は、審査の過程で総合口座パワーフレックスが自動的に開設されます。
口座開設後、キャッシュカードが郵送で届きます(審査結果の案内より先に届く場合があります)。
4.審査結果の案内と契約内容の確定
マイページから申し込んだ人には、マイページ上で正式な審査結果が案内されます。マイページ以外から申し込んだ人にはSMSで登録の案内が届き、リフォーム資金・つなぎ融資は郵送または電話での案内です。
その後、担当者と借入金額・借入期間・金利タイプなどを打ち合わせて確定します。この契約手続き内容の確定日は、SBIハイパー預金の金利優遇を使えるかどうかの期限でもあり、それまでに預金の開設を終えておく必要があります。
契約内容の確定後、融資実行日までに司法書士との面談があります。
5.契約・融資実行
契約手続きは原則として電子契約サービスで行います(一部の契約形態では電子契約を使えない場合があります)。融資実行日には、司法書士が抵当権設定登記の手続きができることを確認したうえで資金が実行されます。
借り換えの場合は、先方の金融機関から抵当権抹消書類を受け取り、司法書士に渡します。
審査お申し込み条件(年齢・収入・国籍)
公式の商品説明書が示している主な申込条件は、次のとおりです。
- 借入申込時の年齢が20歳以上65歳以下で、完済時の年齢が80歳未満であること
- 団体信用生命保険への加入資格を有すること
- 前年度税込年収300万円以上の正社員または契約社員であること
- 自営業の方は業歴2年以上、かつ2年平均300万円以上の所得(経費控除後)を有すること
- 日本国籍または永住許可を有すること(永住許可がない場合は、日本国籍または永住許可のある配偶者が連帯保証人となること)
- SBI新生銀行に総合口座パワーフレックスを開設していること(未開設でも審査の過程で開設されます)
会社員の勤続年数は、公式の申込条件に明記されていません。勤続年数の要件として書かれているのは、自営業の業歴2年以上だけです。
そのため転職して間もない人でも申し込みはできます。ただ、収入の安定性は審査で総合的に見られるので、勤続年数を問わないことと審査に通ることは別の話です。
対象になる資金使途・物件の条件
資金使途は、本人または家族(配偶者、本人または配偶者の両親に限る)が住むための住宅資金です。戸建・マンション(中古を含む)の購入、戸建住宅の新築、他行で借りている住宅ローンの借り換え、リフォーム資金と、これらの諸費用が対象になります。
諸費用だけの借り入れはできず、賃貸中の物件も対象外です。物件側には次の条件があります。
- 延床面積50平米以上(マンションは専有面積30平米以上)
- 住居専用、または店舗・事務所との併用住宅(住居部分が延床面積の50%以上で、併用部分は自己使用に限る)
- 融資実行から完済まで火災保険への加入が必要
取り扱いできない例として、敷地が定期借地権・普通借地権の物件、市街化調整区域内(開発許可を得ている場合を除く)、都市計画区域外、別荘、法令に合致していない物件、土地のみの購入資金(底地権の買い取りを除く)が挙げられています。
検討中の物件が市街化調整区域や都市計画区域外にあたるかどうかは、販売する不動産会社か市区町村の担当課で確認できます。
借入金額・借入期間・金利タイプ
| 項目 | 要件・基準(2026年10月時点) |
| 借入金額 | 500万円以上3億円以下(10万円単位)。ただし当行所定の担保評価に基づく融資可能額の範囲内。リフォーム資金分は30万円以上、諸費用分は10万円以上(いずれも10万円単位)。リフォーム資金のみの場合は500万円以上1億円以下。ミックスローン利用時は1回の借入合計3,000万円以上かつ各ローン500万円以上 |
| 借入期間 | ・変動金利(半年型)で新規に住宅購入・建設資金を借りる場合:5年以上50年以内(35年超は当初借入金利に年0.1%上乗せ) ・上記以外(借り換え・リフォーム資金を含む場合)の変動金利:5年以上35年以内 ・当初固定金利:5年以上35年以内 ・長期固定金利:21年以上35年以内 ※いずれも完済時年齢が80歳未満となるよう設定 |
| 金利タイプ | ・変動金利(半年型)、当初固定金利(1〜20年)、長期固定金利(21〜35年)から選択 ・契約締結後に別の金利タイプへ変更することはできないが、変動金利・当初固定金利の利用中は、利率変更時に当初固定金利を選び直すことが可能(手数料5,500円〈税込〉)。長期固定金利は完済まで金利が変わらない ・当初借入金利の適用期間終了後は、申し出がなければ変動金利(半年型)が自動適用 ・「ステップダウン金利タイプ」は新規取扱を終了 |
| 返済方式 | ・元利均等返済のみの取り扱い。毎月26日(銀行休業日の場合は翌営業日)に返済用口座から自動引落。半年毎増額返済(ボーナス併用返済)は借入金額の40%を上限に設定可 ・一部繰上返済はインターネットバンキングから手数料0円で何度でも可能。ただし「期間短縮型」のみで、毎月の返済額は変わらない |
| 担保・保証 | ・対象物件にSBI新生銀行を第一順位とする抵当権を設定・登記(当行指定の司法書士。費用は自己負担) ・保証料は原則不要(審査結果により全国保証株式会社の保証を提案される場合があり、その保証料は一律ではない) ・連帯保証人は原則不要。永住許可がない場合は配偶者が連帯保証人 |
| 手数料等 | ・事務取扱手数料:借入金額の2.20%(税込)の定率型 ・電子契約サービス利用時は印紙税が不要な代わりに電子契約利用手数料5,500円(税込) ・このほか抵当権設定登録免許税、司法書士報酬、火災保険料等がかかる |
| その他 | ・すでに当行のパワースマート住宅ローンを利用中の方は、当行での借り換えはできない |
借入期間は、変動金利(半年型)で新規に住宅を購入・建設する場合に限り、最長50年まで選べます。ただし35年を超えると当初借入金利に年0.1%が上乗せされ、完済時80歳未満という枠も変わりません。
条件と向き・不向きはSBI新生銀行の50年ローン|条件とメリット・注意点で整理しています。
団体信用生命保険(団信)は加入年齢で選べるプランが変わる
SBI新生銀行の住宅ローンは団信への加入が必須で、3つのプランから1つだけを選びます。複数加入や重複申し込みはできません。
| プラン | 上乗せ金利 | 加入年齢 |
|---|---|---|
| 一般団信 | なし | 20〜65歳(完済時80歳未満) |
| 全疾病保障付団信(就業不能保障特約付) | なし | 20〜49歳(完済時80歳未満) |
| ガン団信(がん保障特約付・残高100%保障) | 年0.1%上乗せ | 20〜49歳(完済時80歳未満) |
出典:SBI新生銀行「団体信用生命保険(団信)のご紹介」(2026年10月確認)
上乗せ0円の全疾病保障付団信と、がん100%保障のガン団信は、どちらも20〜49歳しか選べません。50歳以上で申し込む人の選択肢は一般団信になります。団信の保障上限はいずれも3億円です。
全疾病保障付団信には、住宅ローン実行日から90日間の待機期間があります。この期間に就業不能状態になった場合は、原因を問わず支払いの対象外です。8疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中・高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)以外の病気やケガでは、就業不能になってから最初の3ヵ月間が免責期間です。
加入には健康状態の告知が必要で、告知内容によっては保険会社が加入を断ることがあります。団信に加入できなければ、住宅ローン自体を契約できない場合があります。
夫婦・親子で申し込む場合(ペアローン・収入合算)
単独では希望額に届かない場合、方法は2つです。SBI新生銀行に連帯債務の取り扱いはありません。
- ペアローンは、2人がそれぞれローンを契約する方法です。合算の借入申込額500万円以上、物件を2人の共有名義とすること、2人が夫婦または一親等であることが条件です。契約が2本になるため諸費用もそれぞれかかりますが、2人とも住宅ローン控除を受けられます。互いに相手の債務の連帯保証人になります。
- 収入合算は契約が1本なので、諸費用は増えません。収入合算者は年齢20歳以上65歳以下・前年度税込年収100万円以上(自営業は2年平均100万円以上)で、申込人の配偶者・父母・義父母・子・子の配偶者のいずれか1名です。収入合算者は連帯保証人になり、住宅ローン控除は受けられません。
公式は、同性パートナーをペアローンの相手・収入合算者(連帯保証人)・担保提供者に指定できると案内しています。
最近の変更点と終了したサービス
SBI新生銀行の住宅ローンは商品内容の見直しが続いており、過去の記事や口コミの情報がすでに終わっていることもあります。申し込み前に、次の点を確認してください。
- 2026年10月1日、変動金利(半年型)の住宅ローン基準金利が年0.350%上がり、年2.650%になりました。返済中の人の返済額に反映されるのは、多くの場合2027年1月返済分からです。
- ステップダウン金利タイプは新規取扱を終了しています。10年後から段階的に金利が下がるタイプは、いまは新規で選べません。
- 自動繰上返済(スマート返済)も新規取扱を終了しています。手動の一部繰上返済(手数料0円・何度でも/期間短縮型)は引き続き使えます。
- 介護保障付団信(安心保障付団信)は新規申込を終了しています。いま選べる団信は上の表の3プランです。
- 事務取扱手数料は、借入金額×2.20%(税込)の定率タイプです(旧・定額型の取扱は終了)。
- 店頭での住宅ローン相談会は、現在は実施の予定がないと公式が案内しています。相談は電話か、銀行代理業者の店舗・オンラインが窓口です。
よくある質問(FAQ)
Q. SBI新生銀行に事前審査(仮審査)はありますか?
A. ありません。事前審査と本審査を分けず、1回の審査申し込みで完結します。結論が早く出る一方、申し込みの段階で必要書類を一式そろえる必要があります。
Q. SBI新生銀行の審査期間は?申し込みから借り入れまでどのくらいかかりますか?
A. 公式は、申し込みから最短1ヵ月半で借り入れできると案内しています。必要書類の案内は申し込みから約5営業日を目安に発送され、その後の審査期間は申込内容によって変わります。
Q. 審査に通っても借入希望額が満額出ないことはありますか?
A. あります。借入可能額は担保評価に基づく融資可能額の範囲内で、さらに年収と負債の状況に応じた制限がかかります。売買契約を進める前に、資金計画に余裕を持たせておくと減額への対応がしやすくなります。
Q. 10月の基準金利の引き上げは、いま返済中のローンにいつ反映されますか?
A. 公式の案内では、6月26日までに変動金利(半年型)で借り、ボーナス返済なしか6月・12月設定の人は2027年1月返済分からです。ボーナス返済月が7月・1月の人は2027年2月返済分からで、具体的な金利は銀行から届く返済予定表で確認できます。
Q. 中古マンションでも借りられますか?面積の条件はありますか?
A. 中古物件も対象です。ただしマンションは専有面積30平米以上、戸建は延床面積50平米以上が条件です。借地権上の物件や市街化調整区域内の物件などは取り扱いできません。
まとめ
SBI新生銀行の住宅ローンは事前審査がなく、1回の審査で結論が出ます。保証料は原則0円、一部繰上返済の手数料は0円で、上乗せなしで選べる団信が2つあります。
2026年10月は基準金利の引き上げを受け、変動金利(半年型)はSBIハイパー預金の優遇を使って年1.340%です。全疾病保障付団信とガン団信は49歳まで、2種類の金利優遇は併用不可、変動金利に5年ルール・125%ルールがないなど、申し込み前に知っておきたい条件もあります。
商品全体の長所と短所はSBI新生銀行の住宅ローン|メリット・デメリットと注意点にまとめています。
金利・キャンペーンは月ごとに動くため、最新の状況は各金融機関の発表でご確認ください。