「マイホームを購入したい」「住宅ローンを組みたい」と希望していても、過去の信用情報に問題があると住宅ローンの審査に通らない可能性が大きく高まります。特に住宅ローンの審査に落ちる原因として多く挙げられるのが「異動情報」の記録です。
異動情報とは、クレジットカードやカードローンなどの返済を数週間以上延滞した際に信用情報機関に登録される、いわゆる“金融事故”の記録です。意図的に延滞するのはもちろんですが、うっかり支払いを忘れてしまった場合でも記録される可能性があり、一度登録されると数年間は消えません。
SBIアルヒ株式会社をはじめ、ほとんどの金融機関が信用情報を厳しくチェックしており、この「異動」が個人信用情報に残っている状態では一般的な銀行の住宅ローンはもちろん、フラット35のような公的支援の側面を持つ住宅ローンであっても融資を受けることは難しいでしょう。
また、異動情報に関しては、住宅ローンの審査だけに留まらず、クレジットカードの新規発行や自動車ローン、さらにはスマートフォンなどの高額な商品の分割購入審査にも影響を与える可能性があります。信用情報の健全性は、日々の支払い行動によって築かれるものになりますので、少しの油断が将来の選択肢を大きく狭めてしまうかもしれません。
本記事では、SBIアルヒ株式会社の住宅ローン審査における異動情報の扱いを参考に、信用情報が審査に与える影響や対処法についても詳しく解説していきます。これから住宅ローンを検討している方は、自分の信用情報の状態を把握し、万全の準備を整えておくことが何より重要です。
前述した通り、異動情報が個人信用情報に残っていると住宅ローンの審査ではかなり厳しい結果になることが想定されます。もちろんそれはインターネットから申し込んだ場合でも同様で、単純に申し込むだけでは即否決されて審査に落ちると考えたほうがいいでしょう。
目次
日本の住宅ローン業界を引っ張ってきたネット銀行が住宅ローンの金利を大幅に引き上げ、その後、覇権を取り戻す為に頑張っていてメガバンクの住宅ローンの金利も上昇傾向です。そんな状況で注目を集めているのがSBI新生銀行の住宅ローンです。2025年10月に始まったSBIハイパー預金口座開設者限定のプログラムで変動金利タイプの金利を年0.640%~とし、業界最安値水準の低金利での提供を続けています。変動金利で1%を超えるような銀行も多く、今、非常に注目を集めています。
- 変動金利タイプは年0.640%~(金利優遇プログラム適用時)
- 新規借り入れ・借り換えに対応。
- SBIハイパー預金は口座を作るだけでOK(SBI証券で実際に投資する必要はないのでリスクなし)
- 住宅ローンの申込時点でSBIハイパー預金の口座を持っていなくても契約までに開設すればOK
異動情報とは?
異動情報とは、CICやJICC、KSCといった信用情報機関が管理する、個人の信用情報の中でも特にネガティブな記録です。
お金を借りられない人が登録されているリストを「ブラックリスト」と言われることがありますが、各金融機関で共有されているブラックリストに近い情報と考えてください。具体的にはクレジットカードの支払い遅延やローンの返済滞納など、過去に返済すべきお金を返せなかったことがある時に記録される情報です。
信用情報機関の主な役割は、お金を返さない(または返せない)というリスクがある人に金融機関がお金を貸してしまうことの無いように、他社での借り入れや返済情報を共有してその人の返済能力に関する情報を提供することです。金融機関は返済を滞納された時に、「この人は返済を滞納したよ」という情報を個人信用情報機関に届出る仕組みになっていて、その情報は金融機関の間で共通利用されます。
このシステムは、お金を借りたい人にとっては不都合に感じるかもしれませんが、金融機関の間で情報を共有することで「貸し過ぎ」・「借りすぎ」を未然に防ぐことができるメリットがあります。また、金融機関側としても、「この人に貸したお金は計画通りに返済してもらえるのか」を判断するための重要な指標・情報となっています。
信用情報機関にはCICの他にもJICCやKSCがあります。金融機関により利用する信用情報機関が異なりますが、銀行や消費者金融などの金融機関は融資判断を行う際にこれらの情報を総合的にチェックします。したがって、「一つの機関にしか情報がなければ問題ない」ということではありません。
異動情報があるとどうなるの?
一般の金融機関の場合
異動情報が信用情報に登録されている場合、住宅ローンの審査を通過することは非常に難しくなります。
信用情報に延滞歴などの問題が記録されていて、さらにそういった記録が複数存在する場合、基本的にはローン審査が否決される傾向にあります。それが異動情報であればなおさらです。どの金融機関であっても、過去に支払いの約束を守れなかった履歴がある人に対して、高額な住宅ローンを貸し出すことには慎重になります。金融機関にとっては返済の確実性が最優先であるため、信用を損なう行動履歴が重視されるのは自然な流れと言えます。
もちろん、異動情報があると絶対に審査に通らないとは言い切れませんが、何もない状態よりは極めて不利に働くと考えておいてください。
SBIアルヒ株式会社のフラット35の場合
フラット35は、一般的な住宅ローンよりも審査に通りやすいと言われています。特に個人事業主や会社経営者など、収入の変動が大きい職業の人でも審査に通りやすい傾向があります。これは、フラット35が収入の安定性を民間銀行ほど厳しく審査していないことが理由として考えられます。
そんなフラット35の審査においても、残念ながら個人信用情報に登録されている異動情報は重要な判断材料です。
収入の安定性とは別に、過去の金融取引における信用情報は、フラット35を含めたすべての住宅ローン審査において重要視されるため、異動情報がある場合は審査に落ちると考えておきましょう。
つまり、一般的な銀行の住宅ローンと同様、異動情報のある方がフラット35の審査に通ることは、原則として難しいです。異動情報の記録期間は5年です。CICなどの信用情報機関による異動の登録がある場合、その情報が完全にクリアされて、さらに5年が経過するまでは、住宅ローンの借り入れはできないと考えておくのが無難です。
一方で、この期間を過ぎて記録が消えれば、審査を受ける「土俵」に上がることができるようになります。
自分の異動情報の確認方法は?
住宅ローン審査に不安を感じている方にとって、「異動情報」が登録されていないかの確認は極めて重要です。特にSBI新生銀行や住信SBIネット銀行など、ネット完結型で審査スピードが早い金融機関ほど、信用情報の影響はダイレクトに出ます。ここでは、異動情報の確認方法を最新の実務に基づいて整理します。
異動とは、いわゆる「金融事故情報」のことです。具体的には、長期延滞(一般的に61日以上または3か月以上)、代位弁済、強制解約、自己破産などが該当します。住宅ローン審査では、この異動情報の有無が最重要チェックポイントの一つになります。クレジットカードの延滞、スマートフォン端末の分割払い滞納、カードローンの長期遅延なども対象になるため、「住宅ローンとは無関係」と思っていても影響するケースは少なくありません。
結論から言えば、信用情報機関に「情報開示請求」を行うことで確認できます。
日本には主に3つの信用情報機関があります。
◆CIC(株式会社シー・アイ・シー)
主にクレジットカード会社や信販会社の情報を管理しています。
◆JICC(日本信用情報機構)
消費者金融やカードローン会社の情報が中心です。
◆全国銀行個人信用情報センター(KSC)
銀行ローンや住宅ローンの情報を保有しています。
住宅ローン審査を見据えるなら、実務的にはこの3機関すべてを確認するのが安全です。金融機関によって参照する情報機関が異なるため、1社だけでは不十分な場合があります。
異動情報の開示は、スマートフォンやパソコンから申し込みが可能で、本人確認書類をアップロードすることで数日以内に情報を確認できます。郵送よりも圧倒的にスピーディーです。手数料は概ね500円〜1,000円程度で、クレジットカード決済やキャリア決済などが利用できます。各機関で支払い方法は異なります。住宅ローン申込直前に慌てて確認するのではなく、事前にチェックしておくことが重要です。
異動情報が登録されていると、原則として住宅ローン審査は非常に厳しくなります。特に銀行系ローンは慎重です。ただし、異動情報には保存期間があります。
一般的に延滞や代位弁済などは完済から約5年程度、自己破産などは最長10年程度が目安とされています。正確な登録日と終了日を確認することで、「いつ申込むべきか」を戦略的に判断できます。むやみに複数行へ申し込むと「申込情報」も記録されるため、事前確認は無駄打ちを防ぐ意味でも非常に重要です。
例えば、過去にカード支払いの遅延、携帯電話の分割未払い、奨学金延滞などの心当たりがある場合は、必ず信用情報を取り寄せてください。異動がなければ安心して申し込めますし、万が一登録されていても、完済や経過期間によっては対策が可能です。住宅ローンは人生最大級の審査です。金利比較の前に、まずは自分の信用状態を正確に把握することが、通過率を高める第一歩になります。
焦って申し込むのではなく、「確認してから動く」。これが住宅ローン審査の基本戦略です。
異動情報がある場合の対応は?
では、異動情報があった人が住宅ローンを借りるためにはどうしたら良いのでしょうか。
異動情報が消えるまで待つ
残念ながらこれが最も確実な対応です。異動情報が記録として残っている場合、住宅ローンを組むのはかなり難しいのが実態です。そのため、最も簡単で確実な方法は、その情報が信用情報機関のデータベースから消去されるのを待つことです。
時間がかかりますし、今すぐ住宅ローンを利用したい人が大半だとは思いますが、時間をかけて信用情報をきれいにするのが一番確実な方法です。
異動情報は一般的に、支払い完了後5年間は保持されると言われていますので、この期間が過ぎれば審査に通りやすくなる可能性が高くなります。その間は、どのような借り入れや支払いであっても、期限を守り新たな金融事故を起こさないように注意深く行動しましょう。
自己資金の金額を増やす
異動情報が記載されている場合、金融機関の信用を取り戻すためには、通常よりも強い返済能力の証明が必要となります。
審査の評価を少しでも高めるために、頭金を多めに準備する(自己資金の金額を増やす)という対策もあります。可能な限り多めの頭金を準備することで「資金に余裕がある」ことを金融機関に示し、審査の印象を良くすることができます。
申し込み人を変える
配偶者で共に住宅ローンに申し込む場合などは、夫婦それぞれの信用情報を確認することになります。ペアローン等での申込の場合はどちらか一方でも異動情報がある場合は取り扱いが不可となる可能性が高いです。
そのため、夫婦どちらか一方に異動情報がある際は、その情報がない側が申し込みを行うことで、審査に通りやすくなる可能性があります。例えば、夫に信用情報の問題がある場合は妻名義で、妻に問題がある場合は夫名義での申込みというような形です。
ただし、夫婦で目一杯住宅ローンを借りようとした場合などは、どちらか片方しか住宅ローンを借りれなくなってしまうので、希望していた借入れ可能額にならない可能性にも注意が必要です。
まとめ
今回は、SBIアルヒ株式会社の住宅ローンを検討する際に、特に注意しておきたい「異動情報」について整理してきました。住宅ローン審査において信用情報は非常に重視される要素であり、異動情報が登録されている状態では、どうしても審査のハードルが高くなります。
そのため、購入時期に明確な期限がなく、急いで借入を行う必要がない場合には、異動情報が信用情報機関から自動的に削除されるまで待つという判断は、現実的で堅実な選択肢と言えるでしょう。時間を置くことで審査条件は大きく改善し、選べる住宅ローンの幅も広がります。
一方で、転勤や家族構成の変化、契約期限のある物件購入など、やむを得ず早期に住宅ローンを組む必要があるケースもあります。そのような場合には、自己判断で申し込みを重ねるのではなく、住宅ローンに詳しい金融機関や相談窓口に早めに相談することが重要です。頭金を多めに用意することで評価が改善する可能性はありますが、それだけで審査通過が保証されるわけではありません。現在の信用情報の内容を踏まえたうえで、どのような進め方が現実的か、将来に向けて何を整えていくべきかといった具体的なアドバイスを受けられる点に、相談する価値があります。
異動情報の有無に関わらず、住宅ローンは長期間にわたって生活に影響を与える大きな契約です。自身の状況を正しく把握し、無理のない返済計画を立てることが、結果的に後悔のない住宅購入につながります。専門家の意見も取り入れながら、焦らず一つひとつ条件を整理し、前向きに住宅ローン選びを進めていくことが大切です。