SBIアルヒの団信を解説|がん団信・全疾病・上乗せ金利【2026年7月】

SBIアルヒ株式会社は、2001年5月に日本初のモーゲージバンクとして住宅ローン事業を開始した会社を前身とする、住宅ローン専門会社です。銀行とは異なり住宅ローンに特化したビジネスモデルを早くから確立し、とりわけ長期固定金利の代表格であるフラット35の分野で存在感を高めてきました。

 

2024年1月4日には社名を「アルヒ株式会社」から「SBIアルヒ株式会社」へ変更し、SBIグループのブランドを前面に押し出した体制へ移行しています。さらに2025年9月1日には住宅ローン商品名・サービス名を変更し、2025年11月1日でARUHIロゴの利用を終了(SBIアルヒロゴへ統一)しました。古い記事に残る「ARUHI◯◯」という商品名は、現在の公式表記と異なる場合があります。

 

フラット35の実行件数シェアは2025年度で27.7%=16年連続No.1(2026年5月1日公表・2026年3月末現在/SBIアルヒ公式プレスリリース)。金利上昇局面で全期間固定の価値が見直されるなか、固定金利で返済計画を固めたい人にとって引き続き有力な選択肢です。

 

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この記事では、2026年7月時点の公式情報(各団信の商品概要)にもとづき、SBIアルヒで選べる団体信用生命保険(団信)を、上乗せ金利・保障範囲・加入年齢の3点から整理します。

SBIアルヒの団信は「借りる商品」で決まる(2026年7月時点)

 

SBIアルヒの団体信用生命保険は、申し込んだ住宅ローン商品によって加入できる団信が異なるのが最大の特徴です。まず自分がどの団信の対象になるのかを確認しましょう。

 

団体信用生命保険 C スーパーフラット、フラットαなどをご利用の方向け
団体信用生命保険 J フラット35を利用の方向け(機構団信)
団体信用生命保険 S

住宅ローン【SBI信用保証】/住宅ローン【MG保証】(旧・ARUHI 住宅ローン(MG保証)ユアセレクト)を利用の方向け

 

各商品の特徴などはこちらの記事をご確認ください。

団体信用生命保険C(スーパーフラット向け)の上乗せ金利と保障

 

団信Cは、一般団信に上乗せ金利を払うことで、がん保障や生活習慣病の保障を追加できるタイプです。上乗せ金利は2026年7月時点の公式「団信C 商品概要」の値です。

 

※上乗せ金利や保障内容は改定される場合があります。お申し込み前に、SBIアルヒ公式サイトの各団信(団信C・J・S)の「商品概要」で最新の条件を必ずご確認ください。

 

一般団信/ ワイド団信 がん50%団信 (がん50%保障プラン) がん100%団信 (がん100%保障プラン) 生活習慣病団信 <入院プラスα>
金利 上乗せなし (ワイド団信は+年0.30%) +年0.05% +年0.15% +年0.25%
団体信用生命保険(死亡・高度障害)
余命6ヶ月以内(リビング・ニーズ特約)
がん診断確定 ○ (50%) ○ (100%) ○ (100%)
がん診断給付金

(給付金100万円)

(給付金100万円)

上皮内がん・皮膚がん診断給付金

(給付金50万円)

○ (給付金50万円)
生活習慣病による継続180日以上の入院
病気・けがによる連続5日以上の入院

(給付金10万円)

病気・けがによる連続31日以上の入院

(月々のローン返済額保障)

 

申込時の年齢条件にも注意が必要です。一般団信・ワイド団信は満18歳以上満65歳以下ですが、がん50%団信・がん100%団信・生活習慣病団信は満18歳以上満50歳以下(いずれも最終返済時に満81歳未満)。また、団信Cで疾病保障プランを選べるのはスーパーフラットで、フラットαは一般団信のみです(2026年7月時点・公式「団信C 商品概要」)。

 

夫婦などで連帯債務にする場合は連生タイプも選べます。一般連生団信は+年0.28%、がん連生団信は+年0.58%の上乗せです(がん連生団信には診断給付特約は付きません)。

 

一般団信/ワイド団信

 

一般的な団信の保障は、契約者が死亡または所定の高度障害状態になった際に、保険金で住宅ローンの残債が全額返済されるというものです。遺族がローンを引き継ぐ必要がなくなるため、住宅ローンとセットで加入するのが基本です。

 

一方、過去の病歴や治療中であることを理由に、通常の団信に加入できない人もいます。そうした方に向けて用意されているのが「ワイド団信」で、引受条件が緩和されており、健康上の不安がある方でも住宅ローンを諦めずに済む可能性があります。

 

ワイド団信の上乗せは年0.30%です。住宅ローンの審査に通っても団信に加入できず契約できないケースがあるため、健康面に不安がある方は早い段階でワイド団信の利用可否を確認しておきましょう。

 

がん50%団信(がん50%保障プラン)

 

がん50%団信は、一般団信の保障に加えて、所定の悪性新生物(がん)と診断確定された場合に住宅ローン残高の50%が保険金で返済されるプランです。死亡・高度障害の保障はそのままに、発症リスクの高いがんに備えられます。

 

医療の進歩でがんの生存率は高まっている一方、治療が長期化して収入が不安定になるケースは少なくありません。「治療は続けられるが、収入が減る」局面で残債が半分になるのは、家計にとって大きな支えになります。

 

上乗せは年0.05%と軽く、毎月の返済額を大きく押し上げずに備えを増やせる点で、コストと安心のバランスが取りやすいプランです。なお、責任開始日から90日以内にがんと診断確定された場合は保険金の対象外(免責期間)です。

 

がん100%団信(がん100%保障プラン)

 

所定のがんと診断確定された場合に住宅ローン残高が全額0円になるのが、がん100%団信です。診断時点で残債が保険金で返済されるため、その後の返済負担がなくなります。

 

ただし保障対象は「所定の悪性新生物(がん)」で、上皮内がんや皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がんは、がん診断保険金の対象外です。責任開始日から90日以内の診断確定も対象外となるため、保障開始のタイミングも確認しておきましょう。

 

このプランではがん診断給付金100万円、上皮内がん・皮膚がんの診断給付金50万円も用意されており、治療費や生活費の補填に充てられます。上乗せは年0.15%です。

 

生活習慣病団信<入院プラスα>

 

生活習慣病団信は、がん100%保障に加えて、所定の生活習慣病で継続180日以上入院した場合に残高が0円になる保障や、入院一時給付金(連続5日以上の入院で10万円)、連続31日以上の入院で月々の返済額を保障する給付などを組み合わせたタイプです。

 

保障のトリガーが「診断」だけでなく「入院日数」と連動する点が特徴で、働けない期間の家計を支える設計になっています。上乗せは年0.25%。上乗せ幅は大きくなりますが、その分カバー範囲が広がります。

 

どのプランを選ぶか

 

月々の返済額を抑えたいなら、一般団信のみという判断は今でも合理的です。返済期間が長いほど、わずかな金利差が総返済額に効いてきます。貯蓄や民間の医療保険で備える方針なら、シンプルな保障を選ぶ手もあります。

 

一方、がん保障は年0.05%から選べるため、毎月の負担をあまり増やさずに備えを厚くできます。すでに加入している生命保険・医療保険と保障が重複していないかを確認したうえで、「上乗せ分の総額」と「収入が減るリスク」を数字で比べて決めるのが後悔しない選び方です。

 

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団体信用生命保険J(フラット35=機構団信)の上乗せ金利

 

団体信用生命保険Jは、フラット35を選択した方向けの機構団信です。

一般団信と3大疾病付団信の2種類があり、2026年7月時点の上乗せ金利は次のとおりです(公式「団信J」ページ)。

一般団信 3大疾病付団信
金利 上乗せなし(ペア連生団信は+0.18%) +0.24%
団体信用生命保険(死亡・身体障害)
3大疾病保障
介護保障

 

一般団信

 

死亡と所定の身体障害状態になったときに、保険金で残債が0になります。所定の身体障害状態とは、身体障害者福祉法に定める障害の級別が1級または2級に該当し、身体障害者手帳の交付を受けたときを指します(住宅ローンの団信で身体障害状態が保障対象になるのは国内初)。

 

加入条件は申込書兼告知書の記入日現在で満15歳以上満70歳未満、保障は満80歳の誕生日の属する月の末日までです。連帯債務のご夫婦ならペア連生団信(+0.18%)も選べます。

 

3大疾病付団信

 

機構団信の保障に加えて、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)が原因で一定の要件に該当した場合と、公的介護保険制度の要介護2〜要介護5に該当した場合などにも残債が0になります。上乗せは+0.24%です。

 

加入は満15歳以上満51歳未満(過去にがんと診断された方は加入不可)。3大疾病・介護の保障は満75歳の誕生日の属する月の末日までで、翌月1日からは一般団信の保障内容に切り替わります。この点は見落としやすいので押さえておきましょう。

 

どのプランを選ぶか

 

返済額を抑えたい方は一般団信で十分ですが、3大疾病+介護までカバーしたいなら3大疾病付団信が候補になります。民間の医療保険・就業不能保険と保障が重ならないかを確認し、上乗せ0.24%の総額と比べて判断すると納得感が出ます。

 

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団体信用生命保険S(住宅ローン【SBI信用保証】/【MG保証】)の全疾病保障

 

団体信用生命保険Sは、住宅ローン【SBI信用保証】・住宅ローン【MG保証】(旧・ARUHI 住宅ローン(MG保証)ユアセレクト)を利用する方向けの団信です。一般団信・全疾病付団信・ワイド団信の取り扱いがあります。

 

2026年7月時点の上乗せ金利は次のとおりで、主債務者か連帯債務者かで上乗せが変わる点に注意してください(公式「団信S 商品概要」)。

 

団信の種類 主債務者の上乗せ金利 連帯債務者の上乗せ金利
全疾病付団信 上乗せなし +年0.25%
一般団信 上乗せなし +年0.25%
ワイド団信 +年0.30% +年0.55%
全疾病付連生団信/一般連生団信 +年0.225%

 

一般団信

 

死亡・所定の高度障害状態のときに保険金で残債が0になります。リビングニーズ特約(余命6ヶ月以内と判断された場合)や重度がん保険金前払特約も付帯します。主債務者が加入する場合、上乗せ金利はかかりません(加入は満20歳以上満65歳以下)。

 

全疾病付団信

 

全疾病付団信は、一般団信の保障に就業不能保障特約が加わったタイプです。主債務者なら上乗せ金利0%で付帯でき、加入できるのは満20歳以上満50歳以下の方です。

 

保障の効き方は、原因となる病気・けがによって次のように分かれます(2026年7月時点・公式「団信S 商品概要」)。

 

原因 月々の返済額の保障(就業不能保険金) ローン残高0円(債務繰上返済支援保険金)
特定疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)+重度慢性疾患(高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)=8疾病 待機期間(90日)満了後に就業不能状態となった場合、てん補期間12ヶ月 就業不能状態が12ヶ月継続したとき
上記以外の病気・けが 待機期間(90日)満了後、就業不能状態が3ヶ月をこえて継続、てん補期間21ヶ月 就業不能状態が24ヶ月継続したとき

 

注意:就業不能保障特約の保障は、融資実行日からすぐに始まるわけではありません。団信の責任開始日から待機期間90日を経た翌日が保障開始日です(以前の解説にあった「8疾病は免責期間なく保障」という説明は、現在の商品概要とは異なります)。

 

就業不能状態が長期に及ぶケースは多くありませんが、働けない期間に返済が続くのは家計にとって大きな負担です。上乗せ0%(主債務者)で付帯できるなら、条件を満たすうちに加入しておく価値は高いといえます。

 

ワイド団信

 

ワイド団信は引受条件が緩和されており、持病や既往症がある方でも加入できる場合があります。上乗せは主債務者で年0.30%、連帯債務者で年0.55%です(加入は満20歳以上満65歳以下)。

 

どのプランを選ぶか

 

満50歳以下で主債務者なら、上乗せ0%で付帯できる全疾病付団信が第一候補です。保障範囲が広く、追加コストがかからないためです。50歳を超える場合は一般団信、健康上の不安がある場合はワイド団信を検討しましょう。連帯債務・連生では上乗せが発生するため、申込形態によって金利が変わる点を必ず試算に織り込んでください。

 

まとめ|上乗せ金利は「商品×申込形態×年齢」で決まる

 

SBIアルヒの団信は、選ぶ住宅ローン商品によって加入できる種類が異なり、上乗せ金利も申込形態や年齢で変わります。2026年7月時点の要点を整理します。

 

1. 上乗せ0%で入れる保障を取りこぼさない

一般団信は基本的に上乗せなし。住宅ローン【SBI信用保証】/【MG保証】なら、満50歳以下の主債務者は全疾病付団信も上乗せ0%で付帯できます(保障開始は待機期間90日の満了後)。

 

2. 疾病保障は「年0.05%〜0.25%」で調整する

スーパーフラットなら、がん50%=+0.05%、がん100%=+0.15%、生活習慣病=+0.25%。フラット35(機構団信)なら3大疾病付=+0.24%。加入時年齢の上限(がん系は満50歳以下、機構3大疾病は満51歳未満)があるため、迷っている間に選べなくなることがあります。

 

3. 健康に不安があるならワイド団信(+0.30%)を早めに確認

住宅ローンの審査に通っても、団信に加入できなければ契約できません。持病がある方は、申込前にワイド団信の可否を確認しておきましょう。

 

団信は加入時に選んだ内容が原則として契約期間中ずっと続き、後から変更できません。すでに加入している生命保険・医療保険と照らし合わせ、保障の重複や不足がないように調整することが、無駄のない備えにつながります。

 

団信の手厚さや上乗せ金利は金融機関ごとに異なります。たとえばSBI新生銀行は、一般団信(上乗せ0円)に加えて2026年3月開始の全疾病保障付団信(上乗せ0円)やがん団信を用意しており、変動金利を含めてフラット35以外の選択肢も比較したい方は候補に加えてみるとよいでしょう。

 

住宅ローン選びと団信選びは切り離せません。金利だけ、保障だけで決めず、上乗せ分を含めた総返済額とご自身のリスク許容度で判断してください(最新の上乗せ金利・保障内容・加入条件は、必ず各社公式サイトの商品概要でご確認ください)。

 

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