住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同で設立し、2007年9月に開業したネット専業銀行です。
最新のIT技術を駆使して、効率的に銀行サービスを提供し、店舗型の銀行よりも魅力的な金融サービスを展開することで、順調に利用者を増やし続けています。特に、銀行サービスの大半をスマートフォンのアプリで利用できるのは、住信SBIネット銀行の大きな魅力となっています。
住信SBIネット銀行は、実店舗を持たないネット銀行の利点を活かして、人件費や店舗維持費などの運営コストを削減しています。その結果として、顧客に対して低い金利で住宅ローンなどの金融商品を提供できています。実際、住宅ローンは国内の住宅ローン業界でもトップクラスの低金利を実現しています。
業界最低水準の金利と、コストパフォーマンスの高い商品設計から、常に人気の住宅ローンとして取り上げられていて、すでに住宅ローンの取扱額は10兆円を突破しています。
この記事では、住信SBIネット銀行のフラット35について金利や、保証を比較しながら解説していきます。
目次
住信SBIネット銀行のフラット35
住信SBIネット銀行のフラット35には、フラット35(買取型)とフラット35(保証型)の2種類があります。
フラット35(買取型)
フラット35(買取型)は、金融機関が借り手(債務者)に提供した住宅ローン(フラット35)を住宅金融支援機構が買い取るものです。
住信SBIネット銀行では住宅ローン債権を保有しませんので貸し倒れリスクを負いません。住宅金融支援機構が、買い取った住宅ローン債権を担保に債券を発行して長期の資金調達を行う仕組みです。これはSBIアルヒや他の金融機関でも同様です。
金融機関は、住宅金融支援機構から指定された条件に基づいてローンを販売するので、買取型で提供されるフラット35の金利や審査条件は、金融機関の間であまり違いがなく、住宅金融支援機構の定める基準にほぼ一律に統一されています。
フラット35(保証型)
フラット35(保証型)は、金融機関が融資を回収できなくなるリスクを住宅金融支援機構が保証するものです。
住宅金融支援機構は、金融機関が提供する住宅ローン(フラット35)に保険(住宅融資保険(保証型))をかけます。借り手(債務者)が返済できなくなったときには、住宅金融支援機構から金融機関に対して保険金が支払われ、金融機関は融資を回収できる仕組みです。
住信SBIネット銀行が住宅ローン債権を保有し、それを住宅金融支援機構が保証するという仕組みです。このタイプのフラット35は、通常のフラット35(買取型)よりも自由度が高く、金利や商品内容もそれぞれの金融機関によって異なる点が特徴です。
買取型と保証型のちがい
フラット35(買取型)は、300以上の金融機関が取り扱っているいわゆる一般的なフラット35で、毎月の金利設定や申込者の審査を住宅金融支援機構が行い、全金融機関で提供される条件がほぼ一定のため、各金融機関間でのばらつきが少ないのが特徴です。
審査基準を満たせば原則として審査に通過することが可能であり、頭金を用意しないフルローンでの借入にも対応しています。さらに、1割以上の頭金を用意することで、より低い金利が適用されるメリットもあります。
一方、フラット35(保証型)は、住宅ローンの募集や審査、融資手続きを民間の金融機関が行います。金利設定や審査の裁量は各民間金融機関に委ねられており、住宅金融支援機構は延滞時の債務を保証する役割のみを担います。
このタイプは金融機関の裁量が大きいため、頭金を多く用意できる場合はより低い金利で借入が可能であり、利用条件に応じて買取型よりも有利な条件でフラット35を利用することができることがあります。
また、フラット35(保証型)を取り扱う金融機関の中には、団体信用生命保険(団信)の付帯保証、特に疾病特約などに力を入れているところもあり、より手厚い保障を受けることが可能です。
住信SBIネット銀行のフラット35(買取型)と(保証型)の違い
住信SBIネット銀行のフラット35(買取型)と(保証型)の違いは以下の通りです。
フラット35 (買取型) |
フラット35 (保証型) |
|
---|---|---|
借入金額 |
100万円以上8,000万円以下(1万円単位)
|
100万円以上8,000万円以下(1万円単位) |
自己資金 |
自己資金なしでも申込み可能
|
住宅建設費または住宅購入価格に対し10%以上の自己資金(借入金は含まない)とすることで借入れ可能
|
手続き |
WEBで申込み&来店不要
店舗で相談&手続き |
WEBで申込み&来店不要
店舗で相談&手続き |
団体信用生命保険 |
加入は任意です
|
保険料の負担なしで加入できる
|
全疾病保障 |
任意で付帯可能。
※借入金額の0.55%(税込)が事務取扱手数料に上乗せ |
金利上乗せなしで基本付帯
|
事務手数料 |
借入金額の2.2%に相当する金額(税込
|
借入金額の2.2%に相当する金額(税込
|
買取型と保証型、どちらを選ぶべきか。
色々と細かく比較してきましたが、フラット35(買取型)と(保証型)のどちらを選ぶべきなのでしょうか。
答えはシンプルで、自己資金を10%以上準備でき、団体信用生命保険への加入を検討されている方は保証型を、それ以外の方は買取型を検討されると良いでしょう。
保証型の方が自己資金割合によって金利優遇が受けられるので、一般的な買取型に比べメリットが出やすいというのがその理由です。
住信SBIネット銀行 フラット35の審査
住信SBIネット銀行フラット35における審査条件は以下の通りです。
買取型の申し込み条件は住宅金融支援機構が指定しているため、他の金融機関が提供するフラット35と基本的に同一ですが、保証型は住信SBIネット銀行のオリジナルとなります。買取型と保証型では若干内容が異なりますので、留意しましょう。
買取型の審査条件
買取型の主な審査条件は以下の通りです。
借入時年齢 | 満70歳未満 |
居住地 | 日本国内に居住している人
日本国籍、永住許可がある、または特別永住者かつ日本国内にお住まいの人 |
返済比率 | 借入希望額とその他借入額を合わせた全ての年間返済額の年収に占める割合が、次の基準以下となる人
年収400万円未満:返済比率30%以下 年収400万円以上:返済比率35%以下 |
住宅に関する要件 |
住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している住宅(原則、適合証明書の提出が必要) |
保証型の審査条件
保証型の主な審査条件は以下の通りです。
借入時年齢 | 満70歳未満 |
居住地 | 日本国内に居住している人
日本国籍、永住許可がある、または特別永住者かつ日本国内にお住まいの人 |
返済比率 | 借入希望額とその他借入額を合わせた全ての年間返済額の年収に占める割合が、次の基準以下となる人
年収400万円未満:返済比率30%以下 年収400万円以上:返済比率35%以下 |
住宅に関する要件 |
住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している住宅(原則、適合証明書の提出が必要) |
団体信用生命保険への加入 | 必須 |
自己資金 | 自己資金10%以上
住宅建設費、または住宅購入価格の10%以上を自己資金(借入金は含まない)をご準備できる人 |
住信SBIネット銀行 フラット35の申し込み方法
住信SBIネット銀行のフラット35は公式ホームページから申し込みすることができます。
以下リンク先 の「事前審査申込」ボタンから手続きいただけます。
まとめ
住信SBIネット銀行のフラット35は、その低い事務手数料と業界最低水準の金利で注目を集めています。ただし、金利優遇を最大限利用するには、自己資金をかなり用意する必要があります。手元資金に余裕があり、自己資金を余裕をもって準備できる方は、自己資金割合によって更なる金利優遇が受けられるフラット35(保証型)の申し込みを検討すると良いでしょう。