住宅ローンは申込から始まって、仮審査・本審査・契約・融資実行まで、段階的に様々な書類の提出が求められます。
提出する書類は、馴染みの深いものから日常生活でほとんど目にすることのない書類もあります。この記事では、ソニー銀行で住宅ローンを申し込む際の流れを例に、住宅ローンを契約する時に提出が必要になる書類について解説しています。
なお、この記事ではソニー銀行の住宅ローンの最新のキャンペーンや金利情報については触れていませんので、ソニー銀行について詳しく知りたいという方は、必要に応じてこちらのページで確認してください。
住宅ローンの仮審査を申し込むタイミングでは、書類の提出は原則として不要です。ですが、できるだけ早い段階で書類を揃えておくとよりスムーズに手続きを進行できます。逆に、書類の準備が遅れたり、慌てて用意した書類に不備やミスがあると、その分だけ住宅ローンの契約手続きがストップしてしまうことになります。申し込みから契約までスムーズに進めるためにも、事前に必要書類を把握して準備しておきましょう。
目次
住宅ローンの申し込みの流れ
住宅ローンを利用する際は、まずはどの金融機関を利用するかを決めることから始まります。選ぶ基準は人それぞれで、本来であれば金利タイプを決めるところから始めるべきですが、今の日本においては「変動金利」で借りている人が大半です。もちろん、変動金利以外の金利タイプでも自分の生活や返済スタイルに合っていれば選択しても構いません。
また、住宅ローンの審査は銀行ごとに審査の基準が異なり、落ちると思っていなかった金融機関の審査で思いがけない理由で落ちてしまうことがあります。こうなると、仮に審査に通ったとしても希望する金額を借りられないことがありますので、審査に相当な自信がある場合でない限りは2~3社の住宅ローンに申し込んで審査結果を待つと良いでしょう。
希望する金融機関が決まったら、さっそく仮審査の申し込みを行います。この仮審査の段階で審査に落ちることがありますが、仮審査の段階で知れる有意義な情報は、希望する金額を借りられる可能性が自分にあるかどいうかという点になります。借り入れ可能金額はこのタイミングでおおよそ検討が付きますので、審査結果に一喜一憂せず、冷静に仮審査から得られる情報を把握しましょう。
一方で仮審査を通過したら、人物(借入する人)や物件に関する詳細な書類の提出を求められる「本審査」へと進むことになります。その名の通り、本審査こそが正式な住宅ローンの審査になるため、書類の提出を大量に求められるのも本審査のタイミングになります。仮審査よりも本審査のほうが時間がかかりますので、少しでも遅延なく手続きができるように、やはり必要な書類は仮審査中などの早い段階で用意しておきたいところです。
そうして本審査を通過し、かつ条件に合意して借り入れる先として決定したら、金融機関と住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)を締結することになります。
通常、住宅ローンの契約日に司法書士立会いの下、住宅ローンの融資も実行されます。住宅ローンの融資の実行とは、「自分の銀行口座に借入金額が振り込まれる」と言うことです。
通常、住宅ローンの契約書を準備する時に、「振込依頼書」を用意することになります。自分の口座に振り込まれたら、すぐに不動産会社や売主の口座にそのお金を振り込むことになります。不動産会社や売主の銀行口座側で売買代金や仲介手数料などの入金を確認できたら契約は終わりです。住宅の引き渡し(通常は鍵を受け取ることになります)が行われ、その日から入居できることになります。
これが一般的な住宅ローンの申し込みから契約・入居までの一連の流れです。次に、ソニー銀行の住宅ローンを例にもう少し詳しく申込から実行までの流れをご紹介します。
- 仮審査申し込み:
- ・Webを通じて申し込みます。
- ・この段階では書類の提出は不要ですが、手元に収入資料や物件書類を準備するとスムーズです。
- 仮審査と結果通知:
- ・申込内容に不備がなければ仮審査に進みます。
- ・Web申込の場合、結果は登録したメールアドレスに送られます。
- 本審査申込と審査:
- ・仮審査の結果後、本審査の案内がメールアドレスに送られます。
- ・必要書類はソニー銀行のサイトからアップロードする形で本審査を進めます。
- ・団体信用生命保険の申し込みもこの段階でWEBから行います。
- 本審査結果の通知:
- ・本審査の結果は、メールにて通知されます。
- ・キャッシュカードが手元に届いてからサービスサイトにて、契約手続きを開始します。
- ・このタイミングで金利タイプ・ボーナス時の返済・返済日を決定します。
- 契約手続き:
- ・電子契約での契約となります。
- 借入日の決定:
- ・不動産会社の担当者と提出書類のスケジュールを調整し、借り入れ日を決めて、ソニー銀行へ連絡します。
- ・抵当権設定登記は、ソニー銀行の指定司法書士を利用します。
- 書類の提出:
- ・最終代金の確認できる資料、表題登記申請の受理証(新築一戸建て・建築の場合)、検査済証(新築一戸建て・建築の場合)をソニー銀行にメールかFAXにて提出します。
- 司法書士との面談
- ・ソニー銀行指定の司法書士より連絡がきます。
・面談日時や場所を調整し、登記にあたっての手続き、および面談を行います。
・原則、物件の売買に関与する人全員がいる会議室ないで面談して契約手続きを行います。
・面談時の持ち物については司法書士より案内されますので忘れ物の無いようにしましょう。
- ・ソニー銀行指定の司法書士より連絡がきます。
- 契約内容の確認
- ・ソニー銀行より契約内容の確認や勤務先へ在籍確認のお電話があります。
電子契約の依頼メールが届いたら、契約内容、振り込み先などを確認し、署名します。 - ・決済に自己資金が必要な人は自己資金の金額をソニー銀行口座へ入金します。
- ・ソニー銀行より契約内容の確認や勤務先へ在籍確認のお電話があります。
- 借り入れ
- ・借り入れ金が申し込み人名義のソニー銀行口座に入金され、振り込み先に振り込まれます。(この段階で契約が成立となります。)
全体的に、仮審査から借り入れまで約1ヶ月半かかることを考慮し、余裕を持って申し込みを行うことが重要です。
住宅ローン仮審査申込時の必要書類は?
ソニー銀行の住宅ローンの流れとしては、まず仮審査(事前審査)を申し込み、仮審査の承認後に本審査となります。
仮審査は購入を希望する物件が決定したタイミングで行うのが一般的です。不動産会社やハウスメーカーと相談して、申込みするようにしましょう。
できれば物件を探し始める前に、あらかじめどの金融機関の住宅ローンを利用するかを調べ、候補を絞っておくことをおすすめします。事前に金利や団信の保障内容、手数料などを比較・検討しておくことで、慌てて住宅ローンを探す必要がなくなり、申込みから契約までの手続きをスムーズに進められます。
仮審査の申し込みはホームページから行いますが、申告ベースでの簡易的な審査のため、書類の提出などは不要です。
住宅ローンの本審査申込時に必要な書類は?
仮審査(事前審査)の段階では必要書類の提出は不要だったり、提出を求められたとしても簡易なもので済むことがあります。しかし、本審査の時はそうはいかず、個人の年収額や家族構成など、より詳細な情報が記載されている書類の提出が求められます。
以下の書類は、ソニー銀行で本審査を申し込む時に必要な書類となっています。他の金融機関に申し込む場合であっても、必要な書類と求められている内容などは事前に把握しておきましょう。
書類名 | 入手先 | 備考 | |
---|---|---|---|
住民票の写し | 市区町村役場 | 家族全員の記載があるもの 本籍、およびマイナンバーの記載は不要 発行後1ヶ月以内 ※外国籍のかたは在留資格の記載があるもの。 ※単身でお住まいのかたも「世帯全員」のものを取得してください。 ※申し込み内容により、後日原本を提出を求められる場合があります。 |
|
源泉徴収票 | お勤め先など | 直近のもの ※マイナンバーの記載がある場合は、該当箇所を塗りつぶして提出。 |
|
いずれか1点 | 住民税課税決定通知書 | お勤め先 | 直近のもの ※年収金額、所得金額の記載があるもの。 |
住民税課税証明書 | 市区町村役場 | 直近のもの ※年収金額、所得金額の記載があるもの。 |
|
給与・賞与明細 | お勤め先 | 直近1ヶ月分以上の給与が確認できる明細 直近1年分の賞与が確認できるもの ※前年1月以降に勤務先や就業状況(海外からの帰国、育児休暇からの復帰など)が変わったかた。 |
|
オファーレター(雇用契約書) | お勤め先 | 見込み年収が確認できるもの(手元にある場合) ※前年1月以降に勤務先や就業状況(海外からの帰国、育児休暇からの復帰など)が変わったかた。 |
|
不動産売買契約書 | 不動産会社など | 全ページ 印紙添付済のもの。 ※諸費用も含めて借り入れ希望のかたは、不動産会社発行の資金計画書などもあわせて用意。 |
|
重要事項説明書 | 不動産会社など | 全ページ ※アフターサービス規約やインターネット利用規定等の付属部分は不要。 ※不動産会社から直接提出しても良い。 |
|
建物の間取り図 | 不動産会社など | パンフレット、図面、チラシなど | |
産前産後・育児休業を取得されているかた(または取得予定のかた) | |||
産前産後・育児休業証明書 | お勤め先 | 休業期間が確認できるもの | |
オートローン・教育ローンなどのその他借り入れがあるかた | |||
その他お借り入れの返済予定表等 | お客さま控/金融機関 | お借り入れ中のもの全て | |
対象物件以外に不動産を所有されているかた | |||
不動産登記簿謄本(登記事項証明書) | 法務局/不動産会社など | 土地・建物両方 共同担保目録付き |
住宅ローン契約時の必要書類は?
本審査を通過した後の住宅ローン契約時にも、上記以外の書類を別途で準備しておく必要があります。こちらも、契約の直前に焦ることがないように、用意できるものから素早く用意していきたいところです。
ソニー銀行へ提出する書類
書類名 | 入手先 | 備考 |
---|---|---|
住宅ローン契約書 | ソニー銀行 | 契約の手続きは原則、電子契約にて行うため、書面での提出は不要です |
完済金額の確認できる資料 | 金融機関 | 借り換えの場合に必要です |
最終代金の確認できる資料 | 不動産会社など | 借り換え以外の場合に必要です |
司法書士へ提出する書類
書類名 | 入手先 | 備考 |
---|---|---|
抵当権設定契約書 | 司法書士 | 司法書士との面談の際に持分をお持ちのかた全員が自署、捺印 |
登記に関する委任状 | ||
印鑑登録証明書(原本) | 市区町村役場 | 発行日がお借り入れ日より3 ヶ月以内のもの 借り入れ本人、担保提供者となるかた、それぞれ必要です |
住民票の写し(原本) | 市区町村役場 | 取得要否は契約ごとに異なります 家族全員の記載があるもの 本籍、およびマイナンバーの記載は不要 発行後1ヶ月以内
|
登記済証(権利証、登記識別情報(通知書))(原本) | 契約者 | 借り換え、増改築(リフォーム)の場合などに必要です |
まとめ
住宅ローンの申し込みにおいては、先に挙げた必要書類が一般的な例ですが、申し込みの内容や申し込みの経路(WEB/店舗)によって、必要な書類の種類や提出方法が異なります。
また、書類不備などが原因でローンの審査にどうしても間に合わない場合は、ローンの実行日を後ろにずらししてもらうよう調整するか、少し極端ではありますがローン特約を利用して契約を解除することも一つの手です。特に海外出張などが多く長期不在がちになる人は要注意です。ローン特約は、ローンが下りなかった場合に契約を解除できる特約で、不動産の売買契約時に設定されることが一般的です。ただし、ローンの取得に必要な努力をしていない場合、この特約は利用できないことに注意が必要です。
実際に申し込む際は、ソニー銀行からの案内などをよく確認して、具体的な必要書類や提出方法を確認するようにしましょう。書類が不足していたり、提出方法を間違えたりすると、契約がスムーズに進まず、期限内に完了しないこともあり得るので慎重に進めるのが良いでしょう。